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⏰木曜日 2025.08.21 08:07 · 5mins
学校における教育目標が明確に打ち出されないのは、「学校における教育目標が学問の基礎的部分の習得である」という暗黙の了解が、業界を支配しているからではないか、と思います。学問という世界があって、それを高校生や中学生でもわかる、いわば「初等的なレベルに噛み砕いて教えることが、学校教育の目標である」と、こういうふうに考えられている。そして、大雑把にそれが最終的に了解されている。
しかしながら、中学や高等学校における勉強、お勉強と言ってもいいが、「それが大学以上の学問の入門的な世界である」ということを、自明のものとして受け入れることはできない。なぜならば、中学や高等学校における勉強の大部分を占めているのは、大学以上の学習における学問的な活動のためのいわば基本中の基本であって、その準備にさえ実はなっていない。学校で教育されるのは、教科書に書かれている内容を全部理解するという、極めて初歩的で、受動的な行為であり、学問のための基礎というときに、一番大切な学問に向かう自発的な態度あるいは積極的な態度が仮定されていないところで、学問も何もあったものではない。
要するに、学問において最も重要な能動性、これの育成が中学校・高等学校の段階のお勉強では一切期待されていない。であるがゆえに、学校教育の目標が学問への準備となるという目標設定は、甚だしく無理があると言わなければならない。本来は中学や高等学校における勉強もいわゆるお勉強ではなくて、大学以上の学問と同様の自発性が仮定されていけば、学問への準備過程となりうるものであるのに対し、決定的な要因が欠落しているために、大学以上の学問と繋がり得ないという問題が、深刻に存在しているのである。


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