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⏰水曜日 2025.08.20 05:57 · 6mins
最近、日本の公共放送のテレビ番組で、1940年代に日米の総力戦を想定して、そのシミュレーションを行うという話が出ていました。実際にそのような研究プロジェクトがあったとかないとか、いろいろとありますけれども、そのようなプロジェクトが仮にあったとしても、それが火の目を見ることは難しかったろうなと今にしても思います。
私達はそれほどに、現実の状況に対して、冷静に分析するということが昔から得意な国民ではないように思うんです。皆さんに最もわかりやすい例として、人口統計を例に引きましょう。私が生まれた頃は、戦後のベビーブームと言われたもので、男女合わせると、240万人くらいでしょうか。大変なベビーブームであったわけです。その後、そのベビーブームは立ち上がって子供を産むということで、第二次ベビーブームがやってきます。そのときも、男女合わせると、約200万人ぐらいいたんだと思います。それが最近では少子化という言葉が語られてる通り、まさに同世代の若者の数が少ないわけでありまして、現在ですと、多く見積もっても50万人、男女合わせ100万人しかいないわけです。
そのような少ない人口のもとで、何かをやろうとしたときに、多い人口のときの方が有利に決まっていますよね。人口が多いということは、それだけ優れた人が大勢輩出する可能性が高い。反対に人口が少ないということは、そういう人々が少ない。そういう確率論的な、あるいは統計的な事実を思えば、そのように推論できるわけであります。
そういう現実の中にあるということを、未だに学校関係者の人たちは理解していないのではないでしょうか。例えば、日本では難関大学と言われる大学、その総定員数は、戦後ベビーブームの時代と、第二次ベビーブームの時代と、そして現在とで比較してみてほとんど差がないわけです。定員数は差がない。それに対して志望者の母集団とも言うべき同世代の人口というのは、半分以下になっている。とすれば、その競争が一体どのようなものになるのか。これは、想像するのを容易なことであると思います。
そのことを想像しないというのは、要するにそういう事実に目をつむっているとか、そういう事実の変化に気がつかないとか、いろんな理由はあるのでしょうけれども、日本でこの驚くべき事実に気づいている人が少ないということは、私の目からは非常に異様に見えます。かつての難関大学とか言われた大学も、もはや難関ではあり得ないという、紛れもない現実がここにあるということを指摘して、今日のお話を終えましょう。


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