2023年2月11日(土・祝)に,定例研究会とTECUM数理教育藤田宏賞表彰式を実施し,ともにおよそ30名近くの方々にご参加いただきました.
TECUM 数理教育藤田宏賞
山浦 義彦 氏
大学教授として研究の只中にいながら,教員志望の学生たちに対し《数学的覚醒》の《具体的方法》を模索・実践し,現在も進行中の「数学教育を一新する重要な貢献」を達成した.
審査対象となった教育業績
1.大学初年級における自己反省型の数学のレポート課題システムの開発
2.高校から大学への飛躍を encourage する教材の開発
3.TECUM ミニワークショップのチーフメンター
東盛 克己 氏
戦後の沖縄が抱える様々な困難の中で,数学を通して若者たちに「《明るさと希望》《誇りと喜び》を見失わない」というかけがえのない経験を伝えることを《数学教育の目標》とし,生涯現役の数学教員として退職後の現在も多様な機会で数学の世界が開かれる喜びを伝える活動に努めている.
審査対象となった教育業績
1.新聞を通した数学教育のあり方に対する意見表明
2.TECUM 研究会発表資料『新しい数学教育の在り方を考える』(2019年8月),『「問題を解くこと」と「その意味」』(2022年2月)
3.自学力を養うための活動やテイラーメイド型教育の実践
2022年度第4回2月定例研究会
今回も企画「多項式関数,そして分数関数,無理関数について考える」に関する発表が中心でした.
「人口問題」から「半導体のスケーリング則とその限界」へと展開する,企画「べき関数」に関する平尾先生ならではの視点からのご発表(平尾先生),分数関数のグラフに端を発する2次曲線と1次変換の射影幾何的な考察(松並さん),有理関数体の完備化と形式的ローラン級数全体のなす体の関係を模索した未完のご発表(谷田部先生),「2次方程式の解の配置問題」への2次関数のグラフの「符号変化の着目」に徹したアプローチのご提案(前田先生),学習指導要領とその変遷を踏まえ「関数教育全体」にわたる総合的な問題点を論じたご発表(長岡先生),「1/6公式」を積分計算によらずにカバリエリの原理に基づき幾何学的に証明する方法のご発表(猪奥先生)と,今回も企画に対して,様々な立場,多様な切り口からの発表がなされました.
一般会員のみなさまには後日アーカイブ動画を配信予定です.
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